教科の特徴を押さえた勉強を

勉強のアドバイスで、ほとんどの場合
「英語数学は普段からコツコツやるべき、ブランクを作らないこと」
「理科社会はテスト前集中して時間を取ると効果的」
という話になります。
それはなぜ?英語数学がイマイチ伸び悩んでいる場合、理科社会でカバーした方が良いんじゃないの?と、普段から理科社会を希望されるケースもありますが、ここを一考したいと思います。

結論から言えば、理科社会は英語や数学ほど強い積み上げを必要としないため、テスト前に集中して取り組むことで得点を伸ばしやすい
=英語や数学は前の単元が理解できていないと次に進めない典型的な積み上げ型で、普段の学習が不可欠
一方、理科や社会は単元ごとの知識が比較的独立しているため、テスト前に覚え直すだけでも効果的
こういう教科の特徴を踏まえての勉強方法の違いですね。

さらに、勉強時間は取っているはずなのに覚えていないという落とし穴。
多くの場合、復習がインプットをしているように見える『作業』をしていることが原因です。
ワークを眺めたり、マーカーを引いたり、ノートを写したりするだけでは、記憶に残りません。
記憶が定着するのは、思い出そうとした時だけです。
インプット作業は本人も楽だしきれいなノートが出来上がった達成感もありますが、時間をかけても身につかない状態に陥りやすくなります。

かといって子供たち本人のモチベーションとこれまでの学習癖に任せていては、どうすればいいかわからないしやる気にもなかなかなれない…。
必要になるのは、やる気に頼らず、短い時間でも確実に効果が出る仕組みを用意することです。
具体的な方法は必要とする子に伝授していきますが、理社であっても普段の授業がテスト勉強につながるとなれば、授業も聞きやすくなってくるのではないでしょうか。

ただこれまでの失敗経験からすると、どんないい方法をとったとしても、子供たちに「アドバイスしたんだからやりなさいよ」では必ず頓挫します。
やはり習慣になるまでは大人や周りの子を巻き込んで、その子に並走していくことはとても大切だと、切に感じています。