なんとなく落ち着かない受験生の皆へ

中学3年生の2学期。期末テストが終わる頃から、学校でも面接練習が始まります。
それまであまり気にされなかった、「話し方」「態度」「身だしなみ」にも評価や点数がつくようになり、
受験生は自分の思いを言語化する頻度の高まりとともに、想像以上の緊張とプレッシャーを感じ始めている様子です。

さらに、周囲が一気に受験モードになることで、自分の志望校のレベル・勉強の進み具合・成績や順位を、どうしても他の子と比べてしまい、
「自分は今、どの位置にいるんだろう…」って不安が大きくなります。

そういうストレスを自分の中に溜め込んでしまい、誰にも相談できず悶々とする子、イライラが外に向いて、周りの子にきつい言葉をぶつけてしまう子、
どちらも、本人はとても苦しんでいます。

実際に過去のケースでもこんな場面がありました。
・これまで仲良くおそろいを楽しんでいたのに、突然「真似しないで!」と怒り出してしまう
・グループワークで思うように発表できなかったとき、失敗した子を責めてしまう
・勉強をがんばり始めたことをやっかまれ、しつこく遊びに誘われたり、度を越したヤンチャに巻き込まれてしまう

この時期は、そろそろ思春期部を卒部する時期…ということは、最後の大舞台に立とうとしているタイミング。
真っ向から「それはダメ」「間違っている」と正そうとしても、うまくいかないことが…。
頑張りたいけど頑張れなかったとしても、不安で仕方なくても、理由のないイライラを抱えてても、そういう状態ごと認めて並走していくことで、安心して走っていけるように。
逆に、受験期のメンタルの揺らぎをなんとなく・我慢してやり過ごしてしまった子は、思春期が長引いて、中には、不登校に近い状態になってしまった子もいます。

私が思うに、受験指導は、勉強を教えることだけではありません。
受験に向き合う一人ひとりと並走し、その成長を応援することが中心です。
もちろん学習指導も行いますが、それはあくまで一部分。
もうすぐ始まる冬トレも、いわゆる冬の講習ではなく、受験に関連するすべてを預けてほしいと思います。感情も含めて。

いよいよ今年も、受験に向けた大きな山場を迎え、たくさんのドラマが生まれるでしょう。
不安になっても大丈夫。立ち止まってしまう日があっても大丈夫。
最後まで一緒に走り切って、笑顔で春を迎えましょう🌸