独自の学習方法

岡山市の個別指導塾|学習工房

の学習の流れと考え方

マネ → 再現 → 理解・暗記 → 演習 → 反復(つなげる)

1.マネをする
お手本のマネをする(なぞる)ことは、特に学習初期段階で、非常に大きな効果を持つ学習法です。
以下に、科学的・教育的な観点から、その効果をわかりやすく説明します。

➀ 脳の「模倣学習」が働く
人の脳には「ミラーニューロン」という仕組みがあり、他者の行動を見たりまねしたりすると、自分の脳内でも、同じ神経回路が活性化します。
お手本を見たりなぞることで、正しい形・書き方・動きの感覚を、脳がそのまま「自分のもの」として学びます。

➁運筆(手の動き)感覚を身につける
なぞることで、「どこで力を入れるか」「どの方向に動かすか」「線をどうつなぐか」などの手の運び方を自然に体感できます。
特に、ひらがな・漢字・数字・図形 の習得に非常に有効です。
いきなり書かせるより、なぞり → 模写 → 自書 の順で上達が早いです。

➂ 注意力・集中力が育つ
お手本を見ながらなぞる作業は、「形をよく観察し、同じように動かす」という視覚と運動の同時処理を必要とします。
その結果、細部への注意力・集中力が鍛えられます。

⓸成功体験を積みやすい
なぞれば、ほぼ確実に「うまくできる」ため、「できた!」「きれいに書けた!」という成功体験が積み重なり、学習へのやる気(自己効力感)を高めます。
学業不振児にとって、わからない(覚えられない)ことの連続で、「動き(動作)のない」学習状況となり、退屈で楽しくない時間になりがちな勉強時間が、体を動かすことで、動きのある時間になり、学習へのモチベーションを高める効果が期待されます。

⓹記憶の定着を助ける
なぞると、目(視覚)・耳(声に出す場合)・手(運動感覚)を同時に使うため、脳の複数領域が使われます。
結果として、形・意味・読みが統合され、長期記憶に残りやすくなります。

以上、「なぞる」行為は、書く練習ではなく、「脳の学習の入口」に立つことを意味します。

2.再現しながら理解・記憶へ
この段階の脳は、まず「形や動きを感じて覚える」ことを最優先にします。
1のまとめですが、お手本をなぞる行為は、脳科学の論理なので、少々聞き慣れない言葉が出てきますが、脳内で以下のように処理されることがわかっています。

➀視覚野が、形や線のパターンを読み取る。

⓶ミラーニューロンが「同じ動きを自分もしている」と錯覚し、運動プログラムを生成する。

➂運動野と小脳が、「どう動かすとその形になるか」を微調整して記録する。

この段階では、まだ「意味」は理解していなくても、正しい感覚を脳と手がリンクして覚えるのです。
⓶例:字をなぞっている間に、子どもは「形がこうなると正しい」という身体的記憶を蓄えていきます。

次の段階で、主に運動前野・海馬・側頭葉という脳領域を使い、再現しながら予測のフェーズ(見て書く・写す)に入ります。

なぞる経験が蓄積すると、脳は次のような変化を起こします。
➀小脳が「動きの自動化」を始める
運動前野が「次にどう動かすか」を予測できるようになる。
海馬が「この形は○という音(または意味)」と結びつけ始める。

ここで初めて「見た → 思い出した → 再現できた」という自己主導の学習回路が働き出します。
つまり、「手が覚えている」→「頭で描ける」に進化します。

⓶意味づけと理解・統合のフェーズへ
さらに次の段階では、主に脳領域:前頭前野・側頭連合野が使われ、意味づけと理解・統合のフェーズに入ります。
ここに来てようやく、側頭連合野が「形」「音」「意味」をつなげ始め、前頭前野が「過去の記憶」「文脈と照らし合わせて理解」します。
そして、シナプス結合が強化され、ネットワーク化されます。
子どもは、このとき初めて
「なるほど、これが “あ” っていう字なんだ」
「この式は、こう考えるから成り立つんだ」
と、「体験的理解」に変換できるようになります。

3.演 習
解法の模倣・暗記から、解答を作るスキル(応用力)を身につけていきます。
これが、いわゆるテストでの「得点力」となります。

4.復習(つなげる)
暗記・理解したことを忘れて(失って)しまわないために必要とされる復習は、一定期間時間が経って一気に行う従来型のやり方ではなく、新しい事項を習うたびに、先生から「つなげる」指導を「合言葉」で後戻りさせていき、それらをその都度使いながらの反復を行い、「しみつく」感覚での習得へと発展させていきます。

以上が、当塾で行っている指導の考え方と方法です。

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