入塾したての子供の学習への取り組みを見ておりますと、勉強とは問題を解くものだと思っている子が多く、どこでそのようなことを刷り込まれたのか気になります。
INPUTとOUTPUTのバランスが取れて、初めて成果が出ます。
それなのに、問題を解く(=OUTPUT)ばかりしたがる子。
言うまでもなく、そのような学習は、土台が築けないので伸びません。
そんな考え方ではなく、しっかりINPUTし土台を築き、揺るがない“底力”を付けた上で、OUTPUTしていく方法が有効となります。
しかし、「INPUT=教師による知識詰め込み」と考え、効率的に(?)知識伝達の授業を行っている塾が多いのが実状です。
余力のある子は、それが手っ取り早く合理的でいいのかも知れません。
しかし、それは一時的な成績アップにしか過ぎず、恒常的な伸びにはつながりません。
また、学業が不振気味の子に、それをやってしまうと、「強制されないと(最悪おどされないと)しない・自分から動かない」受け身の学習姿勢となり、一歩間違えると、与えられないとしない、与えられるまではしようとしない子になってしまう危険性も・・・。
そんなことがあっては絶対にいけません。
初めは、浅い理解でも構いません。
その後、何度も戻って来る機会があります。
戻る毎に、理解は深まって行きます。
同時に整理もされて行きます。
問題を解くのは、その後で十分。
いえ、その後の方が効果的です。
応用力をつける目的で、問題演習に走る子がいますが、問題を解くだけでは応用力はつかないと考えています。
本当の応用力は、INPUTの段階で、事項同士のつながり・関連性など仲間分けすることで、脳内のシナプス構造を理にかなった使い方をしつくものだと考えています。
問題を解くのは、応用力をつけるというよりも、実戦力を養うためだと思います。
ここをしっかり押さえないと、労多くして実りなしといった結果になってしまいます。