習慣が能力を超える

公立の小学校6年間・中学校3年間の義務教育は、内容的にさほど難しいものは習いません。
しかし、学業不振に陥ってしまう子がいるのはなぜでしょう?

習った内容を自らの力にする習慣が、未熟だからだと考えます。
人間は、新しい内容を身に付けようとする際、それは、脳内の“海馬”という部分にいったん入り、そこで必要な知識か否か、また短期記憶するか長期か、海馬が判断します。

その際、ネガティブなイメージ、つまり「嫌だな・面倒くさい」のような意識が付きまとう内容は、海馬が嫌うもので、短期知識または、不要なものとして処理されます。

つまり、嫌だ・面倒くさいと思いながら学んでいる間は、学習成果は非常に低く、勉強している時間の割りに成績が上がらないといった事態を招いてしまいます。

また、言うまでもない話ですが、やりっ放し(復習・反復しない)の学習癖は、海馬も承知で、海馬に入ってきた事柄が一度っきりでは、さほど重要な内容ではないと判断され、記憶に留める指令を出してくれません(わかりやすい例で、生きていくのに重要な内容は、海馬もすぐに察知し、1度のINPUTでも記憶指令を出します)。

学業不振に陥る原因は、能力如何よりも、そういった学習習癖に起因するケースが多く、これを知っていないと学習成果が見込めません。

しかし、学習が楽しく感じられるのは難しい話で、子供個人での努力だけでは、なかなか実現が難しいものです。

では、それは具体的にどうやれば実現できるのか?
1つは、学習内容を工夫することで、楽しいものへ転化する方法です。

工夫の仕方は、いろいろあります。
新出の内容が出てくる毎に、「これは、以前にどこかでやってないかな?」「関係のあることを、やってないかな?」と探す習慣を付けることで、反復する(つなぐ・使う)機会ができます。
この学習行動が、前述の海馬に認めてもらえる長期記憶へとつながる結果となるのです。

また、当サイトでもご紹介していますが、『ぐんぐん(G)ノート』・『キャンバス』など、他の人や先生から工夫のヒントをもらい、自らの学習に活かしていく方法が肝要です。

もう1つ大切なこととして、そのような行いが自然にできる環境に身を置くことがあります。
周りが、同じ意識で同じ方向を向いて取り組んでいる環境下では、とても取り組みやすくなります。
家の自分の部屋で、独りで勉強する方が向いている子もいるでしょうが、環境に影響を受けやすい子には、新しい環境に身を置くことで効果が期待できます。

当塾では、このような考えの下、『フリーコース』という定額制により無制限に学習塾へ通えるルールを適用しており、最大週5回毎日通い、塾を自分の勉強部屋として活用する子を歓迎しております。
「家でできないなら、塾の授業中にやってしまおう!家でしなくて済むように」を合言葉に、大勢の子が通ってきています(ご家庭での親子関係も、円満になるケースが多いですよ^.^)。